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潮流の中の島々ー5 [アリューシャン]

 

 

  6月13日

 

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  雲は低く寒さは感じるが、風はあまり感じられない

  もっともこの風裏では北からの風は分からないのだが

  遠く見る水面にも白波は立ってはいないようだ

  手を見るとマメが出来ていた

  パドリングでマメが出来るなんて初めてだ(笑)

  朝食を済ませたら出かけようじゃないか

  9時出艇

 

 

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  霧の深く垂れ込めた岸壁沿いを行く

  時折ラッコを海草の間に見つける

  警戒心の強い彼らをすぐ傍で見る事はまず無い

 

 

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  アクウン水道の一番狭い所は岸に沿って進む

  浅瀬では川の流れのようだ

  この岩の外側は白波が渦巻いている

 

 

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  細い水路を1列で進む

  岸に近ければホンダワラの化け物ジャイアント・ケルプが行く手を妨げる

  ゴン太いロープほどもある長い茎が邪魔だ

  ラダーも効かなければ、パドルで水もかけない

  掻き分け掻き分け進む

 

 

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  太平洋側に出ると日が射してきた

  アザラシがひょうきんな顔で私達を見送る

  晴れてくれば風も出てくるだろう

 

 

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  私達は太平洋側に出た

  右側の小さな島の向こうにはハワイまで海しかない

 

 

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  上空の風は島に当たって雲を作り

  雲は島から島へ渡る

  低気圧の墓場と呼ばれるこのあたり

  日本にやって来るアリューシャン低気圧はこのあたりで生まれる

 


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  めったに人が来ない所からか

  多くの鳥達が周りを飛んでいる

  時折白頭鷲も低く飛ぶ

 


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  この島ではめずらしい砂浜に上陸する

  火山島であるアリューシャンの島々の砂は真っ黒だ

  射してきた日差しに砂浜は湯気を立てる

 


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  古代のアリュートたちが見たのと多分それほど違わない風景じゃないのだろうか

  そして彼らの発明したバイダルカの現代的解釈の私達のカヤック

  同じようなパドルで漕いでいく風景も

  それほで違ってはいないだろう

 


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  ルピナスの仲間

  日本で良く見られる背の高いものではない

  根は食用らしいが掘り起こすのは大変だね(笑)

 


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  昼食を終え

  潮が変わる16時頃まで待って出艇しようと話していた

  こんな海の穏やかそうな時には行けるとこまで行こうという隊長の言葉

  この日ラウンドヘッドを回り込めれば

  この島の半分以上を回った事になる

  14時にここに上陸して2時間ほど休む心つもりだったが

  波打ち際を良く見ると

  15時には潮が変わり始めている

  あくまでも潮見表の時間は航海をする大きな船舶のもの

  水道の中心部のそれとは沿岸部では方向と形を変える事もよくある

  隊長は出発を指示する

  今日は20時まで漕ぐぞ~といって出艇する

 


aleutian12.jpg

 

  太平洋とベーリング海の間の大きな岬ラウンドヘッドを回りこむ

  そこまでは追い潮に乗って快調に進む

  回り込めばそこは向かい風の世界(笑)

  20時に近くなるが上陸できる条件を備えた場所がなかなか無い

  流木があり、岩肌からは水が染み出し

  落石が無く、風裏になる所を探す

  ジャイアントケルプの間を漕ぐのは体力を消耗する

  出艇してから11時間近く結構へろへろになっている私ですから(笑)

 


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  大量のケルプの向こうに素敵な場所を見つける

  難破船の浜

 


    aleutian14.jpg

 

  20時半上陸 今日は12時間近い航行だった

  向かい風もあったが、潮流に助けられた航行だった

  まだまだ明るいこの地で、これからキャンプの用意をする事は容易い

  容易でないのは、結構へばっていることかしら(笑)

 


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  早々にコーヒーが入れられ

  食事の用意も始まる

  今日はステーキだぜ(笑)

 



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  22時になってもその空の群青はその色を夜色には変えない

  霧、低く垂れ込めた雲、時折降る雨、流れる雲、雲が流されれば表れる青空

  1日のうちに全ての天気を見せてくれる

 


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  それでも23時近くなれば西の空は暮れ始める

 


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  翌日に日を跨ごうかという夕日

  西北西のMt.ギルバートに夕日は沈む

 

  今日のような天気の日は外で眠るよと言って外で寝た友人がいる

  夜半に見たアラスカの州旗にもなっている北斗七星

  白ちゃけた空にその姿はおぼろだったという

  私はしっかりと寝袋に包まっていましたけど(笑)

 

 

 2.jpg

 

  000から001へ   本日の航行 42km(合計58km)

  

  


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コメント 32

jinn

まさに壮大という言葉が似合う景色・・・
次回も楽しみにしています♪
by jinn (2009-07-08 00:58) 

GT-FOUR

潮が変わり始めている!この言葉、使ってみたいです!(^^
襟裳の漁師さんに何度教わっても、あそこの潮の流れを見極められませんでした!
ケルプって初めて知りましたが、見るからにパドルがおもそー!
腕に力入っちゃいました!でも、このパドルでなかったら、もっとブレードが引っかかりそうで、アリュートパドルの形状の意味はこういうことも関係しているのかな?と考えました!
森林限界(?)の地にも流木はある!ということに驚きです!
それにしても、私には写真が映画のCGのように見えて現実感がありません(TT
コメながっ(>_<)!
by GT-FOUR (2009-07-08 01:59) 

guran

男のロマンを感じます^^
冒険心をくすぐられると同時に、恐怖心との戦いが・・・
by guran (2009-07-08 04:15) 

POP

おはようございます。

素晴らしい景色ですね。
ジャイアントケルプと霧が立ち込める様は、
まるで、サルガッソーのようではないかと思いました。
(本で読んだだけで実際に見たことはないですが・・・)
次回も楽しみにしております(^^)
by POP (2009-07-08 05:03) 

よしあき・ギャラリー

ふーっ、・・・
疲れますね。
並外れた体力ですね。
大自然の中の人の無力さを知る思いです。
素晴らしい写真の数々、ありがとうございます。
by よしあき・ギャラリー (2009-07-08 05:27) 

春分

こういうところなんだなーと、見ていました。
かつてロシアの探査船聖ピョートル号が最初に未踏のアラスカを目指した時のこと
を記事に書いておりまして、アリュートのカヤックも出て参ります。
そんなわけで、とても思い入れの深い場所なんですが、行こうとは思わなかった。
とりあえず、そんなアリュート関連の記事からトラックバックしてみました。よろしく。
by 春分 (2009-07-08 05:40) 

駅員3

私は初めてカナディアンカヌーに乗った時は、手をまめだらけにしました!
by 駅員3 (2009-07-08 05:58) 

旅爺さん

まさに男のスポーツ・・・・いやスリル満点の冒険ですね。
by 旅爺さん (2009-07-08 06:47) 

セローおじさん

7枚目の画にグ~!空の青さと海の碧さに白い雲!素晴らしいです
難破船にマタンゴはアリマセンでしたか?^c^
by セローおじさん (2009-07-08 07:59) 

nikkin

カヤックで行っても散歩。散漕ではない。
潮位が下がっているのでしょうか、ジャイアントケルプの茎がとぐろを巻いていますね。
by nikkin (2009-07-08 08:48) 

お茶屋

空と海のお写真☆
その色合いに引き込まれそうです!
by お茶屋 (2009-07-08 10:32) 

U3

見ているだけで感動してしまいました。
カヤックに乗った高さから写真を撮ると余計に臨場感が高まります。
とにかくすばらしい。
by U3 (2009-07-08 10:37) 

吟遊詩人41

野生のラッコも腹の上で貝をアレしてるんですか?
by 吟遊詩人41 (2009-07-08 13:04) 

fuzzy

我が家は妻がリゾート系が好きで、ワイルドな旅はしません、個人的にはしたいのですがね。
by fuzzy (2009-07-08 13:40) 

okko

凄い数のケルプですね~。
難破船が不気味です。これだけの距離を漕ぐ、マメが出来て当然ですよ。先の旅も順調でありますように。
by okko (2009-07-08 14:39) 

sundayblue

オールで漕ぎわける波の音が聞こえてきそうです。
そして今日もまた、paceさんの画像を頂いてしまいました。。。(笑)
http://share.ovi.com/media/sundayblue.public/sundayblue.11475


by sundayblue (2009-07-08 17:32) 

engrid

この蒼のすばらしさ、美しいですね
ステーキで、活力補充、パドルは大変でしょうから
by engrid (2009-07-08 17:43) 

emuzu

イッカク、、、とか出て来そうですねo(´▽`*)/
by emuzu (2009-07-08 17:57) 

yogawa55はやぶさ

アザラシを狙っているハンターが出てきそうです。
by yogawa55はやぶさ (2009-07-08 20:30) 

kitazawa

す、凄い!まるでドキュメンタリィ映画を見てるようです。
動画じゃなくても、一枚一枚の迫力がすごくて・・・
動き、静の表情と迫力が凄く迫ってきます。
海と島の写真に、冒険心がそそられ増した。
迫力ある写真ってどうやったら撮れるのかしら・・・
by kitazawa (2009-07-08 20:50) 

sig

こんばんは。
相当な強行軍ですね。
海がないで入るように見えても、ジャイアントケルプの難所なんですね。
確かにカヤックの旅は古代の旅の追体験でしょうね。
by sig (2009-07-08 21:49) 

masa

凄い! ジャイアントケルプも凄い
冒険ってかっこいいです、

by masa (2009-07-08 21:56) 

sonic

夜でも明るいということを忘れていました。
by sonic (2009-07-08 22:16) 

てんとうむし

ため息をつきっぱなしです。
paceさんのおかげで、自力では一生目にすることのできないであろう光景を拝見でき、幸福に浸りました♡
by てんとうむし (2009-07-08 23:31) 

ケイクス

写真を撮るのもある種命がけのような
そんな緊張感を感じます。凄いです。。
by ケイクス (2009-07-08 23:43) 

Go-Ray

前回の景色が、まさか出艇時の写真のようになるとは…
と思っていたら、なんとまた広大な蒼空が眼前に…

潮の音、パドルが波を切る音、呼吸、絡みつくケルプ…
色々な音が聞こえてきましたよ。
by Go-Ray (2009-07-08 23:52) 

Pace

霧の垂れ込める中を進む光景は、この世の果てに
向かっているのかと錯覚しそうに・・・。
青空とコバルトブルーの海は写真だけでこんなに
感動的なのですから、実際は絶句モノだったのですよね。
難波船といい、23時の空の色といい、全てに感動します。

by Pace (2009-07-09 00:57) 

elma

南の海と全く違う色。吸い込まれたら二度と浮かび上がれないような錯覚にとらわれたのは私だけでしょうか。

by elma (2009-07-09 12:25) 

がぁこ

靄が立ち込める中進んでいく様子、先に何があるのか見えない分ドキドキしちゃいます♪
とにかく静か~でオールで水を漕ぐ音しか聞こえてこないような雰囲気がします☆
船の向こうからみえる太陽が美しい~(>v<*)
by がぁこ (2009-07-09 13:36) 

skullmania

水上での景色、美しいですねぇ。
by skullmania (2009-07-09 23:08) 

jon_bovi

時間の感覚が変わる場所にいると、自然の雄大さもますます実感しますね~。
錆びの色がまた海を物語ってくれてるようです。
by jon_bovi (2009-07-09 23:38) 

ハギマシコ

ジャイアントケルプ、、、ラッコのお気に入りの寝床だそうですが、その量がすごいですね。下の海が栄養豊富な海でウニが山ほどいそうですね。

壮大な景色にうっとり、、、(^^♪
by ハギマシコ (2009-07-19 01:01) 

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